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【中国人訪日観光】ソーシャルバイヤーで火。栄養満点かつ美味のオートミールのトリコ! 4月10日〜16日「食べた」ランキングから

トレンドExpressが毎週行っている中国ソーシャルメディアにおける日本関連書き込み総件数ランキング。その中から「行った」「食べた」「〇〇したい」などインバウンドに関連したランキングをピックアップし、注目のキーワードを分析します。

今回は4月10日〜16日の「食べた」ランキングから、「買った」ランキングでもおなじみの、日本の健康食品を味わおうとする背景を探ってみます。

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まずランキングトップ10はこちら。

今週の中国人気訪日クチコミ:「フルグラ」

今回注目するのは、食べたランキングで人気上昇中の「フルグラ」です。

カルビーのフルグラといえば、日本ではおなじみですが、中国では私たちが思っている以上に人気になっているようです。

栄養たっぷりのフルグラは、中国の食卓にも受け入れられているほか、中国名「富果乐」としてその認知度をどんどん広げているのです。

美味しいオートミールに中国消費者が感動

もともと中国人はロールドオーツ(燕麦の押麦)や麦、玄米、トウモロコシなどを主としたオートミールを食べる習慣がありました。

ただ、見た目があまり食欲をそそるものではなく、無味なこともあり、健康のためにという理由が第一で、好んで食べる人は少なかったようです。

そこに登場したのがフルグラ。

フルーツとグラノーラのコンビネーションで、ほんのり甘みのあるフルーツ味は子供に人気。牛乳や豆乳と混ぜるだけですぐに食べられる手軽さもあり、朝ごはんやおやつとして食べられています。

カルビーブランドの知名度や信頼の高さに加えて味の良さも受け入れられている理由になっています。

ソーシャルバイヤーが火を付け、本格進出へ

「神薬」と呼ばれる家庭用のお薬やステンレスボトルと並んで、爆買い銘柄の一つとなっているフルグラ。もともとは、2015年くらいからソーシャルバイヤー経由で流通しており、お菓子や朝食として人気を集めたのがはじまりと言われています。

そこでカルビーでは輸出に商機が見込めるとの判断のもと、急激に増加する海外、特にその大半を占める中国での売り上げに応える形で、2018年に天猫国際に旗艦店をオープンしました。

製造は観光地として人気の高い土地をフルグラの生産地としてアピールするため、新たに北海道と京都に新工場を設立したほどです。

さらに現地法人も立ち上げ、国内のECサイトにも本格参入し、さらに現地スーパーなどのリアル店舗でも販売を開始しています。

京都&抹茶のキラーコンテンツで新商品をPR

2019年2月、京都の建仁寺で、フルグラの新商品PRイベントが開催されました。

この新商品が抹茶味で、ターゲットが中国人であることから、お茶のお点前を披露したり、興味を持って近づいてきた観光客にフルグラのサンプルや抹茶ドリンクを提供しました。

ここで振る舞われたフルグラ抹茶味は、日本でも発売されていますが、メインターゲットは中国。

このイベントで用意したサンプルは数時間でなくなってしまったそうですが、早速このイベントで味わった様子を微博でアップしている人が数多くいました。

イベントで手にした人はマーケットで見ても、ほんの一握りの人たちです。しかし、こうして中国での発売を前に拡散されることで、まだフルグラを体験していない人たちに興味を持たせ、そこから新たなファンを獲得することでフルグラ人気が継続していくのではないでしょうか。