【インバウンドニュースまとめ】「コト消費」拡大の陰に上質コンテンツあり！

スターバックスは先週、上海に同社にとって世界最大となるロースタリーカフェをオープンさせました。中国でカフェが流行するきっかけとなったのがスターバックスと言われており、中国はスターバックスにとって極めて重要な市場となりつつあるようです。

「日本で買った」「日本で買いたい」ランキングを見てみると、スターバックスの季節限定タンブラーやボトル、マグカップがランクインしています。スターバックスでは地方限定のボトルも販売しており、今後クチコミにより人気が出てくる可能性もあるかもしれません。

参考：
中国の成長に賭けるスターバックス－高級「ロースタリー」６日開店（出典：ブルームバーグ） 
宮田将士の上海だより（５）中国コーヒー事情（出典：中国トレンドExpress）

 「コト」拡大の陰にコンテンツあり

自民党税制調査会は６日、２０１８年度税制改正に向けて、各省庁からの要望事項などを協議しました。外国人旅行者の消費拡大を図るため、消費税の免税措置に関する対象区分を撤廃し、どの品目でも購入総額が合計５０００円以上になれば免税対象となります。１４日にまとめる与党税制改正大綱に盛り込まれるとのことです。

この動きを後押しするかのように、ベビー用品や化粧品の好調ぶりが報じられています。他にも、日本の人気コミックを原作としたドラマをきっかけに日本の食文化への関心が高まり、かつお節やお茶漬けなどの食品や日本の調理器具を取り扱うECショップが増えているとのことで、「コト」の多様化はとどまるところを知りません。

またインバウンド市場において女性下着は人気を維持していますが、米下着メーカーも中国市場に巨大な成長を見込み出店を加速させたり、テンセントやバイドゥの動画ストリーミングサイト「iQiyi」でファッションショーのモデルオーディション番組を放映しています。この番組は合計で5億人の視聴者を獲得したといい、少なからず消費者の関心獲得に貢献していることは間違いありません。

今後の「コト」マーケティングにおいては、先ほどのドラマや動画など、コンテンツの活用が更に重要になりそうです。

参考：
訪日客の免税拡充へ＝家電、化粧品合算ＯＫ－自民税調（出典：JIJI.COM）
ピジョン２～10月期、最高益104億円　ベビー用品好調（出典：日本経済新聞電子版）
タイガー魔法瓶、和風の高級魔法瓶　訪日外国人向け（出典：日本経済新聞電子版）
中国の女性が口紅を塗る日に備えよ！まだまだ大きくなる中国の化粧品市場（出典：JB PRESS）
中国で「深夜食堂」ブーム　新しい日本食が広がる（出典：日経トレンディネット）
中国進出加速のヴィクトリアズ・シークレット、18店舗を設置へ（出典：Forbes JAPAN）

上質なハンドメイド作品は国境を超える

昨今話題に事欠かない中国EC市場ですが、先週はJD.com（京東商城）が中国南西部で185のドローン専用空港を建設することが報じられました。地方都市へのサービスを向上させるのが狙いです。積極的な投資によって、地方のマーケットはますます成長していくものとみられます。

日本でも引き続き、越境EC市場への参入がニュースを賑わせています。先週は日本の作家による上質なハンドメイド作品が、越境ECを通じて販売されることが報じられました。今後こういったハンドメイド作品が、遠く離れた日本と中国の人々が興味を持ち理解しあうきっかけになるのだとすれば、とても素敵なことではないでしょうか。

参考：
狙いは農村部！ 中国の大手EC業者が、200近いドローン専用空港を建設へ（出典：BUSINESS INSIDER JAPAN）
福井銀、中国向け越境ＥＣと提携　取引先企業を紹介（出典：日本経済新聞電子版）
海外向けインターネット販売サイト「EVERYTHING FROM.JP」で「minne」がセレクトしたハンドメイド作品の販売を開始（出典：ECのミカタ）
Tmall 、大王製紙およびピジョンと戦略提携意向書を締結（出典：ECzine）
プロモーション費用のみで集客、販売、CS対応、物流までサポート：越境ECへのトライアルを可能にする新サービス、ホットリンク子会社が開始（出典：ITmediaマーケティング）