【中国人に人気】「花火」と「海」が人気 中国口コミランキングより
トレンドExpressでは、一週間の中国ソーシャルメディアでの日本関連書き込み総件数の推移、および日本で「行った」「買った」「食べた」「買いたい」「したい」と言及されている投稿の件数を毎週集計しランキング化しています。また独自集計によるECサイト人気日本商品ランキングも週次で公開しています。
今週の【週次ランキング解説】は、2017年7月26日~8月1日の日本で「〇〇したい」ランキングについて取り上げます。
8月だから? 鉄板の「花火」と「海」がランクアップ
上位に大きな変化はありませんでしたが、8位に「花火を見たい」がランクイン、今年初のTOP10入りとなりました。
そのほかランクアップしたものは17位「海で泳ぎたい」(先週20位)、19位「海釣りをしたい」(同23位)といった海関連の体験のほか、18位「座禅をしたい」(同26位)、22位「お茶をたてたい」(同30位)、27位「鎧兜を着たい」(同41位)、34位「藍染をしたい」(同43位)などの文化体験、10位「富士山に登りたい」(同13位)、37位「火山をみたい」(同50位)の自然関連の体験となっています。
50位前後からの動きで、話題のピークを予測
ここでランキング順位の変動から今後の動きの予測をしてみたいと思います。「火山をみたい」は6月中旬の初登場ののち50位以下の順位が続いていましたが、ここにきてランキング順位急上昇となりました。50位前後から順位を上げる形は、今回は47位となっている「染め物をしたい」と似た形と言えそうです。
「染め物をしたい」は40位前後に6週継続して登場したのち、32位そして22位(現在までの最高ランク)と順位を上げました。話題が話題を呼び言及数が増えることは想像に難くありません。その後「染め物をしたい」ランキング順位は2週で下降してしまいますが、話題になったのち飽きられてランク下降となったとも考えられそうです。
今回初めて40位前後に登場した「火山をみたい」も、「染め物をしたい」のように同水準を6週程度キープすれば、その後2週でさらに注目が集まるかもしれません。ランクの上昇を先読みして手を打つことで、訪日中国人の需要取り込みの一助になるのではないでしょうか。
「熟語」が引き起こす茶道人気は動画コンテンツにも
さて最後に同じく今週順位を上げた「お茶をたてたい」にフォーカスしてみたいと思います。今年6月末以降順位が低迷していましたが、今週は当時の水準まで順位を取り戻しました。今回注目が集まった理由を探るべく微博を覗いてみると、日本旅行中の茶道や、茶道の中で説かれている「一期一会」について言及する書き込みが多数みられました。中国では「成語」と呼ばれる慣用句を好んで使う傾向があり、「一期一会」という四字熟語が茶道への関心を後押ししている可能性がうかがえます。
また今回のランキング集計期間には含まれていませんが、8月上旬には茶道に関する複数の動画が公開されています。8月初旬には、文芸方面に特化したSNS「Douban」が、最近新たに開始した有料サービス「Douban時間」の視聴コンテンツに「一杯のおもてなし―日本茶道の形式と心」を公開したことを告知していました。今後ますますファンが増えていくことも期待できそうです。
動画といえば、7月末に微博に公開された航空会社のJALの作品には特に多くのリアクションが集まっていました。タイトルは「Jの芸術」。動画は寿司職人、小さな紙で作り上げる紙細工、空間に花を生ける様子の3編が一続きに収録されています。それぞれの作り手が作り出す料理、作品の精緻さが人々の目を引いたようです。「とても広告に見えない」とのコメントもあり、この動画は大成功を収めたと言えるのではないでしょうか。茶道のシーンは出てこないものの、コメント欄にはこの作品を鑑賞し茶道を想起したという書き込みも見られます。
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