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【 インバウンドニュースまとめ】2017年6月の訪日外客数発表、上半期の1位は韓国

先月9日に成立した住宅宿泊事業法(民泊新法)を機に、民泊市場における競争激化が報道でも予想されていましたが、先週も民泊に関する報道が多くみられました。インバウンドを取り巻く市場での、各企業の変化に対応するスピードが報道からも感じられるのではないでしょうか。


▼これまでの民泊関連の動向についてはこちらもチェック

【インバウンドニュースまとめ】住宅宿泊事業法成立、インバウンド市場拡大を後押し~訪日中国人に人気上昇中のスポットは?


参考:
Airbnb、みずほ銀行と業務提携へ 民泊市場の拡大を見据え(出典:Airstair)
民泊仲介サイト活況、中国系も攻勢 新法が追い風に(出典:朝日新聞デジタル)
楽天LIFULL STAY、台湾の民泊サイト「AsiaYo.com」と提携(出典:CNET Japan)

では先週のニュースを振り返っていきましょう。

2017年6月の訪日外客数発表、上半期の1位は韓国

インバウンド市場の流れを読むために、まずチェックすべき先週のニュースは、19日に日本政府観光局(JNTO)から発表された「訪日外客数(2017年6月推計値)」でしょう。

2017 年 6 月の訪日外客数は、前年同月比 18.2%増の 234 万 7 千人となりました。2016 年 6 月の 198万 6 千人を 36 万人以上上回って6 月として過去最高となったとのことです。

また、上半期の累計では前年同期比 17.4%増の 1,375 万 7 千人となり、主要 20 市場全てで過去最高となりました。市場別にみると、中国からの訪問者数が最多となったものの、上半期全体でみると、韓国が1位、中国が2位となっています。

韓国については、6月は前年同月比なんと 63.8%増の 568,900 人が訪日し、訪日中国人数と同じく6 月として過去最高を記録しています。LCCを中心に増便がなされ、座席供給量が拡大したことも影響しているようですが、今後、中国、韓国のツートップがどうなっていくのか、要注目です。

先週はその他にも、高速バス利用状況などの統計情報がありましたね。参考にしてみてはいかがでしょうか?

参考:
訪日外客数(2017 年 6 月推計値)(出典:日本政府観光局)
訪日外国人のドラッグストア消費傾向、購買単価は4%減の1万4688円、売上トップは洗顔料(出典:トラベルボイス)
バスタ新宿の外国人利用客に聞きました【利用状況&客層編】 高速バスの利用が多い年齢層や出身は?(出典:バスとりっぷ)

無駄にハイテク?中国IT事情

昨今インバウンド関連のニュースをにぎわせているのがモバイル決済への対応についてではないでしょうか。6月に発表された日銀のレポートによると、特に中国ではモバイル決済利用率が他国と比べても高く、なんと98%を超えているとのこと。そのため、日本でも中国のモバイル決済サービスであるWeChat Payやアリペイに対応する飲食店や店舗が増えているようです。

モバイル決済といえばIT技術がもたらした便利なサービスの一つですが、インバウンドとは直接関係ない分野でも中国におけるITの進化が日々話題となっています。少し前になりますが、顔認証技術を利用したカフェや無人コンビニについても報道されていました。先週個人的に気になったのが、中国の公衆トイレに顔認識システムが搭載されたというニュースです・・・。トイレットペーパーの取りすぎを防ぐのが目的らしく、そこまでやるのか!とも思うものの、そこまでやるからこそ、中国ではイノベーションが生まれるのかもしれませんね!

編集部では、中国含め各国のITの進化がこれからのインバウンド市場にもたらす予想外の変化に注意を払い、いち早く情報を拾っていきたいと思います。

参考:
【無駄にハイテク】中国の公衆トイレに顔認識システムが搭載される / 理由は「トイレットペーパーの取りすぎ」を防ぐため(出典:ロケットニュース24)
中国が超速で「IT先進国」に変貌している理由、無人店舗、スマホ決済などすべてが超速(出典:東洋経済オンライン)
現金なんて古い? 中国の経済特区で見た日常生活(出典:ホウドウキョク)
モバイル決済利用率は日本6%、米国5.3%、そして中国では98.3%――日銀レポート(出典:TechCrunch Japan)
中国で急拡大の「顔認識システム」 アリババは顔決済を導入(出典:Forbes JAPAN)
二十七億の瞳 ~巨大国家・中国の今、アマゾン超えた?上海に登場した無人コンビニ(出典:日経ビジネスオンライン)